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ポイントキャンペーンに要注意

今年(2020年)の9月から「マイナポイント」がスタートしました。10月からは「Go To Eat」キャンペーンが始まっています。ほぼ同時期に始まった国の還元策ですが、Go To Eatがコロナ経済対策なのに対して、マイナポイントは昨年の消費税増税の景気対策とマイナンバー普及を目的としています。
ともあれ、いずれも決められた形での〝消費〟に対して、国が税金を使って補助してくれるという制度で、うまく使えばお得になります。

まず、マイナポイントから見てみましょう。キャンペーン期間は来年(2021年)3月末までの7ヶ月間です。
まずはマイナンバーカードが必要ですが、作成には1ヶ月ぐらいかかりますので、まだ持っていない人は早めに交付申請が必要です。マイナンバーカードができたら、ポイントを貯めるためのキャッシュレス決済を登録します。
①電子マネー ②プリペイドカード ③QRコード ④クレジットカード ⑤デビットカードから1つを選びます。なるべく普段使っている、または使いやすいものがよいでしょう。
手続きは「予約」と「申込み」に分かれていますが、カードを選んでおけば、一挙にできます。ネットでもできますが、スマホの場合はNFC(近距離無線通信:Felicaも可)対応のものでなければできません。パソコンの場合はカードリーダーライタという機械が必要です。
それ以外では、コンビニのATM、マルチコピー機などの「マイナポイント手続スポット」でできます。
画面に従って、マイナンバーカードのパスワードや決済サービスID、セキュリティコードなどを入力しますが、決済サービスIDとセキュリティコードは会社によってまちまちです。また、事前に会員登録やメールアドレスの登録が必要な会社もあります。コンビニに行く前に、マイナポイントのサイトまたはカード会社のサイトでよく確認しておかないと、戸惑うことになるでしょう。

カードの登録ができたら、あとはそのカードで買い物をすれば、購入額の25%分のポイントが付与されます。上限額は5,000円ですので、3月までに2万円の買い物をすれば最大のポイントを得られます。ポイントの利用は3月を過ぎても大丈夫ですが、カード会社によってはポイントに有効期限がありますので、注意しましょう。

一方、Go To Eatも期間は来年(2021年)3月までです。こちらの還元を受けるのには2つの方法があります。
1つはオンライン予約サイトの利用です。オンラインの予約サイトで、対象の店舗を予約して食事をすると、そのサイト内で使えるポイントが付与されます。昼食時間帯(AM7:00-PM2:59)に利用すると500円分、夕食時間帯(PM3:00-AM6:59)に利用すると1,000円分のポイントとなります。次回以降にまた、その予約サイトで予約をして食事をする際にそのポイントが使えます。
利用回数に制限はありませんが、ポイントを得るのは1月末まで、ポイントの利用は3月末までとなっています。期間が短いので、早くポイントを貯めて、早く使うのがコツでしょう。

もう1つの方法は、プレミアム食事券の購入です。地域によって多少違いがありますが、おおむね1,000円券10枚と500円券5枚をセットにした1万2500円分の食事券が1万円で販売されます。食事券が使えるのは、その都道府県内で登録した飲食店で、来年(2021年)3月まで使えます。
お釣りは出ませんし、使い残しても返金されませんので、計画的な利用が必要です。都道府県で販売方法や進捗状況がまちまちで、すでに郵送での申し込みを締め切った県もあれば、まだ実施団体が決まっていない地域もあります。
埼玉県の場合はインターネットで申込み、ファミリーマートにあるFamiポートという機械で購入します。千葉県の場合は郵送で申し込んで市区町村の商工会議所で購入するか、LINEで申し込みます。
いずれも、各都道府県の事務局のサイトで確認してください。もっとも、大半の地域でまだサイトができていませんが。。。

このように、マイナポイントにしても、Go To Eatにしても、事前の手続きが大変です。そして、ポイントを得たり、利用したりできる期間が限られています。
期限が過ぎてしまうと、お得にならないばかりか、プレミアム食事券は損になってしまいます。すると、どうしても期限間際に駆け込みの購入や利用をすることになりがちです。ポイントで節約になるどころか、かえってムダに消費してしまい、散財してしまうことになりかねません。
キャンペーンの宣伝に惑わされずに、わが家にとってメリットがあるかどうか、今一度考えてみましょう。

ひきこもりの相談をファイナンシャルプランナーに!?

私たちは、ひきこもりのご家族の家計相談を受けているファイナンシャルプランナーの集まりです。

「ファイナンシャルプランナーって、お金持ちが投資の相談をする人ではないの?」

確かに、資産家に対して資産運用のアドバイスをすることはあります。富裕層の相続の相談を受けることもあります。しかし、それはファイナンシャルプランナーの業務の一部です。
ファイナンシャルプランナーが対象にしているのは〝生活者〟すべてです。個人、そして家族の生活設計をお手伝いするのが、ファイナンシャルプランナーの役目です。ご相談者が、ご家族が、できるだけ充実した人生を送れるように、資金計画をご一緒に考えます。
そのためにも、ご相談者やご家族の状況を伺い、その方そのご家族にあったご提案をしています。ご回答もアドバイスも、ご相談者次第で、それぞれ異なります。

誰もがその人なりの充実した人生が送れるように、資金面でのアドバイスをしていますが、ひきこもりのお子さんを持つご家族にも同じように、そのご家族の状況に応じたお話をしています。お子さんが働けない状況であれば、資金計画はなかなか厳しくなりますが、それでもその中で、できるだけ充実した人生を送れるようにご提案をしています。

「子どもが働くように言ってもらえるのですか?」

ご両親からすると、お子さんが立ち直って収入を得られるようになり、自立してくれることが最大の願いです。ただ、残念ながら、お子さんをそのように導くことは私たちの専門分野ではありません。また、お子さんに将来の経済状況が厳しいことを教えたら、すぐに働く気になるわけでもありません。私たちは、たとえお子さんが生涯にわたって働けなかった場合でも、なんとか生きていけるように、資金計画を一緒に考えます。資金面での不安を取り除くお手伝いをしています。

「子どもが立ち直るのを諦めろと言うのですか?」

私たちは、お子さんが生涯働けない場合でも暮らしていける生活設計を考えます。(それを「サバイバルプラン」と呼んでいます。)資金計画は、お子さんが全く給与収入を得られないことを前提に作成します。しかし、それはけっして「お子さんの立ち直りを諦める」ということではありません。「最悪の状況を考えて、それでもなんとかやっていけるように考えましょう」ということです。その後、お子さんが仕事をできるようになり、少しでも収入が得られれば、それはそれで良いことです。当初の資金計画とは違ってきますが、〝改善〟ですので問題ありません。貯蓄が増えて、その後の生活に余裕ができます。最初は、あくまで「収入が得られない場合」を考えておき、状況が変われば、またその時点で見直していけばよいのです。

「働かなくても生活していけることがわかると、ますます仕事への意欲を失うのでは?」

これもよく心配される点です。ファイナンシャルプランナーですので、ひきこもりの勤労意欲について、明確には申し上げられません。しかし、資産があると勤労意欲を失うわけではないことだけはわかります。実際、富裕層の人は勤労意欲が低いわけではありません。むしろ、経済面での安心感を得ることが、今後の人生を投げやりにではなく、前向きに考えようという気持ちに向かわせるのではないかと思います。
ひきこもりのお子さんが仕事をするには、まず他者との交流ができるようになる必要があります。その段階ではお金の問題よりも、前向きな気持ちになれることが大切なのではないでしょうか。それには経済面で追い詰められた気持ちになるよりは、安心感を持てる方がプラスに働くのではないかと考えます。

将来のお金の問題は、はすぐに対応しなければならないことではありません。そして、できれば目を背けたいことかもしれません。しかし、いつかは〝親亡き後〟が訪れ、ご本人は一人で生きていかなければいけません。そして、そのための準備は早い方が良いでしょう。たとえお子さんが働けるようになったとしても、資金計画を考えたことがムダになることはありません。先送りしたい問題ではありますが、この機会に考えてみましょう。

ひきこもりと障害年金②

障害年金の大前提 保険料の納付要件について

障害年金を受給するための要件を、障害基礎年金で見てみましょう。まず大前提として、きちんと国民年金保険料を払っている、もしくは保険料の免除や納付猶予の手続きをしているということが条件となります。この条件を「保険料の納付要件」と言います。

保険料の未納があまりにも多すぎると「保険料の納付要件を満たさない」つまり「障害年金の請求がそもそもできない」といったことも起こり得るので注意しましょう。

保険料の納付要件について、もう少し詳しくみていきたいと思います。

まずは「初診日」が基準となります。初診日とは、その障害の原因となった病気やケガで、初めて医師等の診療を受けた日のことを言います。

初診日の前日において、20歳になった月から初診日の2カ月前までの期間のうち、保険料の納付、免除、猶予の期間が2/3以上あれば保険料の納付要件はクリアできます。

では、もし未納が多すぎた場合はもうだめなのでしょか?

実は未納が多すぎる人の救済措置で「保険料の納付要件の特例」というものがあります。

その特例とは次の通りです。

初診日が2026年4月1日前までであれば、初診日の前日において、初診日の2カ月前までの直近1年間に未納期間がまったくなければ納付要件はクリアできます、というものです。

ただし、通常の納付要件と特例には注意すべき点があります。それは「後出しはダメ」というものです。

キーワードは「初診日の前日において」というところ。

例えば医師等の診療を始めて受けた後、未納が多すぎることに気がついた。慌てて保険料をさかのぼって支払えるだけ支払った、といったようなケース。

この場合、初診日以降に保険料を支払っているので「初診日の前日時点では未納状態でしたよ。保険料を後出しで支払ってもダメですよ」となってしまうのです。

「この期間の保険料はいつ支払ったのか?」といったものは、すべて国で記録、管理されていますので、残念ながら嘘や言い訳は一切通用しません。

なので、初診日より前に未納状態を何とかしておかないと、保険料の納付要件がクリアできなかった、という最悪のケースも起こってしまう可能性もあります。

少なくとも特例の方くらいはクリアできるように、初めて病院に行く前に未納状態を解消しておくようにしておきたいものです。

なお、20歳になる前に医師等の診療を受けた人もいることでしょう。

国民年金の保険料を払うのは20歳からですので、この場合は保険料の納付要件は不要になります。納付要件以外の条件をすべて満たせば、初診日が20歳前の人でも20歳以降に障害基礎年金を受給することができます。

障害厚生年金は、初診日に厚生年金に加入していた人が対象です。その後に退職していても障害厚生年金の請求をすることになります。

厚生年金に加入していれば、給料から年金の保険料が天引きされるので、未納状態といったことはありません。ただし入社してすぐの人は、大学生の頃は何もせずに未納状態だった可能性もあるので注意が必要です。その場合は「初診日の前に」さかのぼって学生の納付猶予(学生納付特例)の手続きをしたり、未納分を支払ったりしておきましょう。なお、学生納付特例の手続きや未納分の支払いの時効は2年です。2年を過ぎると何もできなくなってしまうので、早めに手続きをしておきましょう。

ひきこもりと障害年金①

ひきこもりの家族会で講演をする機会がよくあります。私たちはファイナンシャル・プランナーですので、お話する内容は、ひきこもりの子どもの生活設計など、お金に関することが中心になります。

 

障害年金を受給しているか

その際、難しいのが、お子さんが障害年金を受給しているご家族と、そうでないご家族の両方がいることです。ひきこもりのお子さんのほとんどは、仕事での収入がありません。その点は共通していますが、障害年金についてはそれぞれ状況が異なります。

障害年金を受給しているかいないかでは、資金状況が大きく違います。今の収入が違うだけでなく、将来の状況にまで影響してきます。もちろん、受給している方が経済的には良くなります。

障害年金は「障害基礎年金」と「障害厚生年金」に分かれます。

障害基礎年金の対象になる人は、その障害で初めて医師等の診療を受けた日が次のいずれかに当てはまる場合です。

・国民年金加入中

・20歳前

・日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満の人で年金制度に加入していない

障害基礎年金は障害の程度によって1級と2級に分かれていて、金額は2級が年額78万1,700円、1級はその1.25倍の年額97万7,125円です。(2020年度)

障害厚生年金は、その障害で初めて医師等の診療を受けた日に厚生年金に加入していた人が対象で1級から3級まであります。金額はお勤めしていた期間の収入額などによって決まります。お勤めの人またはお勤めしていた人は、条件に合えば、障害基礎年金と障害厚生年金の両方がもらえます。

また、次の条件をすべて満たせば、障害年金生活者支援給付金が上乗せされてもらえます。

  • 障害基礎年金を受けていること
  • 本人の前年の所得が462万1,000円+扶養親族の数×38万円以下であること

給付金の額は次の通りです。

障害等級が2級の場合 月額5,030円(※)

障害等級が1級の場合 月額6,288円(※)

※いずれも2020年度の金額

本人の所得が462万円を超えることは稀ですから、ほとんどの人が給付金も合わせてもらえることになります。

 

仮に障害基礎年金の2級が認められた場合、いくらもらえるのでしょうか?

障害基礎年金の2級は年額で約78万円、月額にすると約6万5,000円です。

さらに障害年金生活者支援給付金が月額約5,000円。合わせて月額約7万円の収入になります。

月額約7万円で生活をしていくのは厳しいでしょうが、それでも生活の支えになることは確かです。障害年金は、条件に該当していれば一生もらえますので、10年間で840万円、20年間では1,680万円になります。障害年金を受給できるかいなかで、将来大きな違いとなることがおわかりいただけるでしょう。